まず、皆様に知っておいて欲しいのは、病院とカウンセリングルームは別の機関であるということです。
どちらの機関も症状の改善を目的にしているのは同じですが、対処方法、指針、アプローチの仕方などが大きく異なります。
安易に知名度だけで「病院」を選ぶのは、絶対に避けて欲しいことの一つです。
事前に病院とカウンセリングルームの違いについてしっかり検討し、自分に合った納得のいく方針の機関を選んでいただくのがベストです。
大切な指針選びについて、絶対に失敗しないために、どうかこの記事を参考にしていただけましたら幸いです。
病院には、心療内科と精神科があります。
どちらにおいても投薬治療がメインとなります。
薬で症状を抑えることに重きを置き、身体の症状を改善することが指針になります。
薬の効果は期待できますが、薬と長年付き合っていくという覚悟が必要となります。
お話する時間は少なく、診察時間は数分程度となるのが主流です。
「診察」を行うので、診断結果による病名を知ることができます。
投薬療法で知っておいて欲しいのは、あくまで薬で症状を抑えているだけであり、心理的問題が解消される訳ではありません。また、薬が切れると、元の不安定な状態になりやすくなります。
あくまで病院は内科的処置であるということを覚えておいてください。
カウンセリングルームでは、対話による心理療法がメインになります。
対話によって、心理的問題を根本から解消していくことが指針になります。
心にアプローチすることにより、気持ちの整理ができたり、心理的問題の解消に必要な大切な気付きを得ることができたり、最終的には心の成長を実感できます。
気持ち、感情に重きを置いているので、お話する時間は50分程度が主流です。
個人差はありますが、1年程度で大きく成果を実感される方が多い印象です。
病院というネームバリューに比べると、日本ではカウンセリングルームはまだまだ認知度が低いのが現状ですが、カウンセリングルームは、心の問題の解消と成長を担う唯一の機関です。
一方で、カウンセラーの当たり外れが大きい印象です。
合わないと思ったら必ずすぐに別のカウンセラーを検討してください。
人の気持ちを汲めないカウンセラーは三流以下です。
ご覧いただいた通り、病院とカウンセリングルームは別の機関であり、薬物療法か対話療法か、そして問題に対しての対処指針、アプローチの仕方が大きな違いです。
もちろんどちらかが圧倒的に優れているというお話ではなく、個人個人に正義があるように、自分に合った納得できる方針を選ぶのが一番です。
それでももし迷うことがあれば、まずはノーリスクで受けられるカウンセリングルームをおすすめします。
カウンセリング側の人間としても、心の成長ができるカウンセリングを、もっと皆様に知っていただき、利用していただき、笑顔になって欲しいと思います。